ホメオパシー2

これは「ホメオパシー」の続きです。

ホメオパシーを本格的に学び始めてほぼ1年になります。それ以来家族は誰も医者に行っていません。僕がよく、「身体を健康にするのは自分自身だよ」と言っているせいなのか? みんな自分の身体の力を信じるようになってきたような気がしています。今は我が家の医療費は僕が定期的に月1回脳外科に出向く分とそこでもらう薬の副作用から起こる歯のトラブルの治療費だけです。

勉強すればするほど僕がこの1年ほどこのサイトを作りながら自分の病気について、そして病気が治ることについて身体で感じ、考えて来たこととが見事に一致して行きます。
この頃では大きな病気をしたからこそ理解できる快感のようなものをいつも感じます。このことを多くの方にも知って頂きたいと願ってコツコツとここでご紹介を続けていこうと考えています。もし理解の進度によって書いたことが変わったりしたら、「ああ、少しは理解出来てきたな。」とお笑い下さい。

ご意見をお待ちしております。いつでもメールして下さい。
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<目次>
NO.1 レメディ=フォスフォラス
NO.2 レメディ=プルサティラ
NO.3 レメディ=ナット・ムール
NO.4 レメディ=リコボディウム
NO.5 ホメオパシーの本の紹介
NO.6 ホメオでんがな/その1
NO.7 ホメオでんがな/その2
NO.8 ホメオでんがな/その3
NO.9 親の恐れが子供を弱くする
NO.10 ホメオパシー大百科事典


<NO.1 レメディ=フォスフォラス:02/02/20>

フォスフォラスは「リン」です。
「リン」と聞いて何をイメージされますか?
僕は子供の頃田舎の墓場で見た「人魂」のことを思い出します。

昔、田舎では土葬が普通で、人魂を見た人がよくいました。
あの人魂は「リン」が燃えている状態です。つまり「ボーーーーー」としています。もちろん、アホという意味ではありません。むしろ境目がない感じですね。

リンはいつも何かと結びつかないとこの世に存在出来ない物質です。何か他のものと結びつくことによってその存在が輝いたり、くすんだりします。テーマは[TOO OPEN」 つまり「あまりにも開きすぎている」というタイプです。

「リン」さんはエネルギー交換がうまく行く内はとても快調ですが、交換がうまく行かないとエネルギー不足に陥り、くたびれたり、無関心になったりします。

主な性格・傾向イメージは・・・
・外の影響を受けすぎる。
・同情的で愛情深い。
・恐れと心配だらけ。
・暑さ・寒さに敏感。冷え性の人が多い。
・喉が乾き、冷たい水を飲みたがる。アイスクリームも好き。
・眠りで回復。たとえそれが少しの時間でも。
・時に千里眼的な能力を備える。
・疲れやすい。
・呼吸器にトラブルが出ることが多い。

といったところです。元々の「リン」の性質が分かるとこれらの性格・傾向もああそうかとうなずけるのではないでしょうか?

<NO.2 レメディ=プルサティラ:02/03/04>

プルサティラは別名「ウインド・フラワー」と呼ばれるセイヨウオキナグサを原料とします。風にそよぐ可憐な花びらを持っていますがその根っこは結構しっかりと大地に張っています。

このレメディのテーマは「見捨てられたくない」です。見捨てられたり無視されたりすることに強い恐怖心を抱きます。ですから、自分に注意を向けるためにいろんなことをします。典型的なのは子供時代によく病気をすることです。それが別名「レメディの女王」とも呼ばれる所以です。

マイルドで優しい感じの人ですが本質的には強さも持っています。「見捨てられない」為には何でもすることがあります。外見的なマイルドさとは裏腹に内的に頑固な一面があることも特徴です。

主な特徴
・優しい・マイルド・従順・臆病・涙もろい
・寒がり。だが暖かさも我慢出来ないところがある。外に出て好転。
・喉はあまり渇かない。
・意外に好みがうるさい。
・なぐさめられたい。
・濃くねばっこい分泌物

部分的にフォスフォラスにも似ていて見分けがしにくいことがあります。僕が感じている差はプウルサティラは表面的にマイルドでもどこか人に従うことを拒絶する感じ を受けます。内的に気むずかしいところがあります。それに比べてフォスフォラスはそういう抵抗はまったく感じられません。内的に「ない」感じを受けます。簡単な見分け方は喉が渇くかそうでないかです。
また、プウルサティラはとても戦略的なところもあります。悪く言えば策を巡らすことに長けていてどこか油断ならないところもあります。

こんな感じの人いませんか。

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<NO.3 レメディ=ナット・ムール:02/03/14>

「ナット・ムール」は塩(岩塩)です。

日本人に多いレメディと言われていますが、最近は減っているような印象を受けます。
このレメディのテーマは「思い出・哀しみを塩漬けにする」です。とても繊細で傷つきやすく、基本的には防御的で閉鎖的です。

傷つけられることを怖れ、自分の周りに高い壁(塩のバリア)を作ります。人とは交流しますが、決して本音では交流しようとはせず、あくまで表面的に理性・知性の部分でつき合います。

それだけに感情的には未熟な点が多く、塩の壁の内側は極めて裸のままの本質があり、強く「純愛」を求めることがあります。一般に理系の方が多いようです。

主な特徴は

・過敏で傷つきやすい。
・拒否されることを怖れる。
・過去の嫌な出来事を繰り返し思い出す。
・慰められるのは嫌い。
・人を許さないところがある。
・塩気のある食べ物が好き。
・一人でいることが平気。
・喉がよく渇く。
・太陽など暑さで悪化(苦手)
・海は好きだが行くと悪化することが多い。

などです。皆さんは如何ですか?

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<NO.4 レメディ=リコボディウム:02/03/20>

「リコボディウム」はスギコケから作られるものです。

そのテーマは「自信がない」です。

このタイプの人は自信はないのですが、能力はあることが多く、人に失敗を見られたりするのをとても嫌がります。

時にその自信のなさを隠そうとして「傲慢」になったり「横柄」な態度をとることもあります。
一方で元々能力がある故に努力家でもあります。その「自信のなさ」をカバーしようとしてとても頑張ることがあり、しばしば、社会的に成功者となることがあります。弁護士・経営者・大学教授など・・

主な特徴は・・・

・ひどい自信のなさ。
・それを傲慢さでカバーしようとする。
・責任を避ける。新しいことを引き受けるのが嫌。
・外面は良いが家では暴君。
・決められない。
・寒がり。だが外気を好む。
・胃腸が悪い。特にガスが溜まりやすい。
・右側に多くの不調。

などです。

こういう傾向は多かれ少なかれ誰にでもあるもので、深いレベルでは誰にも作用するようです。家の息子も今年の受験前にこの状態になり、とてもよく効きました。

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<NO.5 ホメオパシーの本の紹介:02/04/28>

現代のホメオパシーの世界で実力NO.1という方がこのほど日本向けに本を出されました。

書名は「新世紀の医学 ホメオパシー」(国際語学社・刊)

著者はギリシャのホメオパス「ジョージ・ビソルカス George vithoukas」氏です。彼は現代医学とは違うものにも関わらず、1996年、スウエーデン議会の承認の元、第2のノーベル賞といわれる「Right livelihood」賞を受賞した方です。

彼の学校がこの春から日本でも開校しました。日本校の校長は彼の一番弟子だそうで、将来、日本での可能性を感じたのではないかと思われます。

今、読み始めた所ですが、この本は初心者にもとても分かりやすく、しかも内容が良いので、ご紹介しました。

とは言え、僕も将来、特に関西人に一番分かりやすいホメオパシーの本「ホメオでんがな!」(仮称)を書くのが夢です。もう少し待って下さい。そして出たら買って下さい。

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<NO.6 ホメオでんがな(その1):02/05/20>

そう言えば・・

何で僕が「ホメオパシー」をしようとしたのか?まだお話していませんでしたね。

僕は7年半前に会社の出張中、39歳の時突然脳卒中で倒れました。会社の会議の司会進行役をする予定の1日前。所属劇団公演の1ヶ月前でした。会社の皆さんだけではなく、劇団のみんなにも済まないことをしました。

生死の境を彷徨いましたが奇跡的に回復し、後遺症は残りましたが何とか元の会社に復帰して曲がりなりにも仕事をしていました。

でも復帰途上では何度も不調になりました。その中で一番ひどかったのは、薬物中毒の時です。最初ふらつきだけだったのがやがて歩くと転けました。その後、目が回って風呂で頭を打って以来恐くて起き上がることさえ出来なくなりました。

寝たきり中年です。

検査では薬の血中濃度は標準範囲に収まっていましたから、いろんな医師や知人・友人から信頼できる他の医師に尋ねてもらっても、「絶対に薬は原因ではない。」と言われました。

会社の産業医は「君は疲れている。軽い鬱病だよ。」とか言われました。医学の常識ですから異を唱える人などいるはずがありません。

でも自分の勘では「薬に違いない」と感じました。僕は昔から勘だけは良いので、主治医に強く言って薬を一時やめさせてもらいました。

すると途端に回復しました。

この時初めて薬も恐いけれど医学の常識も恐いものだと思ったわけです。もし、あのまま医学の常識に従っていたら、今生きているかどうか・・。

この時の薬は抗痙攣剤というもので簡単に言うと脳の働きを抑制するものです。これに限らず今普通僕らが病院で貰う薬というものは大抵こういう働きをします。ある症状が出るとそれを押さえておいて病気を外に出させないという考え方です。これは先進国では太古の昔からほぼ同じやり方できているわけです。

僕の場合はこの薬のお陰で確かに痙攣の発作をある程度止めることが出来るのですが、その代わり日常の脳の活動はサッパリ駄目です。誤解しないでほしいのですが、ある時期これが必要な方もおられます。

自分でもよく分かるのが計算間違い。昔から数字には強くて、30歳過ぎてから数字で間違えたことが多分一度も無かったと思うのですが、ガンガン間違える。他のことは出来るのですが・・。

これではこのまま会社にいても使い物になりません。会社の仕事には、計算がつきまといますから。それでこのままではいかん。何か違うことをしようと思っていたところに会社の早期退職制度があったわけです。

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<NO.7 ホメオでんがな(その2):02/05/29>

そして、僕は会社を辞めました。

2人の子供もまだこれから学費が掛かる時でしたから、悩みに悩みましたが、ギリギリのお金でも、生き生きと生きる親の背中を見せるのが子供に対する責任かなと思ったわけです。まあ、普通、人はこれを自分勝手とも言うでしょう。

さて辞めて間もなくの頃、以前うつ病を疑われて以来続けて通っていた心療内科の先生から、ある医療セミナーの案内を頂き、出かけたわけです。それが「ホメオパシー入門」の講座でした。講師はルーマニア人の女性医師でした。

副作用がまったくなくて、驚異的な治癒の実績があるということでした。しかも世界中で利用されている。特にその治癒する力は自分が元々持っているという東洋医学的な内容に衝撃を受けました。何故なら自分が病気をして以来感じてきたこととあまりにも共通していたからです。

でも、その一方でこんな素晴らしいものがこの世に存在することがどうしても信じられず、化けの皮をはいでやろうと初心者向けの彼女の勉強会に参加したわけです。

講義だけではわからないので、その医師にホメオパシーの個人問診をお願いしました。当時の僕の問題は麻痺以外にほぼ3ヶ月毎に起きる痙攣発作でした。きちんと薬 を飲んでいても尚、起きていました。これが起きると一週間、場合によっては二週間寝込みました。会社を辞めても尚、起きました。これはショックでした。

問診は2時間ほどかかりました。自分の今の心の状態はもちろんですが、子供の頃の家庭の事情や今の病気に至るまでのことなど、洗いざらい話したような気がしました。そして、ひどく泣きました。

最後に、彼女は1粒の白い砂糖粒を僕に渡しました。

1ヶ月後、これをもう一度繰り返しました。その最後に白い粒をもう1粒渡しながら、彼女はこう言いました。

「今の薬はやめて行きましょう。徐々に減らして行くように」

「脳外科の主治医からは今が減らす限界だと言われているのでやめるのは恐いです。」

「あなたは自分の持っている力と薬という物質とどちらの力を信じているのですか?」

「・・・わかりました。自分を信じます。」

そして、この後、好転反応と思われる軽い痙攣が起きてからは、妙にスッキリして痙攣の不安からは解放されました。これは僕にとっては劇的なことでした。芝居以外 でこういう感動をしたのは初めてでした。

翌年、僕はホメオパシーの学校に入学しました。たった2粒の砂糖玉が僕の運命を変えたわけです。そして、今も薬を減らし続けています。

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<NO.8 ホメオでんがな(その3):02/06/26>

僕が脳卒中で倒れて1年半の後、母が亡くなりました。長い間の糖尿病の末のことでしたから、覚悟は出来ていましたが、さすがに横たわって何も返事をしない姿をみると大きなショックでした。

決して仲の良い親子ではありませんでしたが、自分を愛してくれた人がこの世からいなくなった寂しさというのはこたえます。

母が死ぬ直前、担当医は本当に誠意をもって治療してくれました。でも、ひとつ僕が疑問を持ったのは、死亡後、彼は検査データを示して、データ上では快復に向かっていたのですよ。治って行くはずだったのにおかしい?と一生懸命説明したことです。

そして、もうひとつ、十中八九だめだと言われた僕は生死の境に立ちながらもこの世に戻ったのに、検査データの良かった母は何故戻らなかったのか?という素朴な疑問でした。当たり前と思われるかも知れませんが、僕には不思議でならなかったのです。

何故、何故と何度も考えました。

僕の答えは、人は肉体という家に住んでいるだけとしか考えられない。


生きている時と死んだ直後で何が違うかと言えば「目には見えない何か」が抜けて行くことです。多分、それは魂と表現するのが馴染みやすいものだと思います。

人間の本質は結局この「何か」だと思いました。これがある内は生きていて、これが去ると死にます。そして、死ぬと肉体の「分解・腐敗」が始まります。

それまで
・一人の人間としてまとまりをつけて、
・常に新陳代謝を繰り返し
・喜びや哀しみを感じられ、それを表現出来る

ようにしていた「何か」が消えた途端、肉体は分解し、土に返って行きます。同時に二度と笑ったり、怒ったりすることもなくなります。

そしてこれは例外なくあらゆる人に訪れます。

ホメオパシーに出会ったとき、一番驚いたのは、この「何か」についての原理について書いてあったことです。

この「何か」をホメオパシーでは「バイタル・フォース」と呼んでいます。(すでに何度か書きましたが) 病とはこのバイタル・フォースが傷ついた状態。その傷がやがて結果に現れて症状となって出てくる。

そして、「症状」は単に傷を現すこととは違い、バイタル・フォースが何とか自力で身体を治していこうとする「自己治癒の始まり」を知らせるものであるということ です。これを抑えることを続ける限り病気は治らない。むしろ内部に抑え込まれて一層悪くなるのです。

これは自分の薬物中毒の経験からしても絶対に間違いないと思いました。

不思議にも東洋医学の言葉に「症状即療法」というのがあります。腕の良い鍼灸師の治療を受けると症状は一次的に悪化します。玄米菜食なども体質に合えば悪化が起き、その後快復してゆきます。そして、ホメオパシーでもレメディを飲むと現れている症状が一次的に悪化して、その後快復してゆきます。

「人間まるごと」を見るという点で東洋医学とホメオパシー(類似療法)はとても近いものなのです。

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<NO.9 親の恐れが子供を弱くする:02/08/26>

ホメオパシーでは小児疾患はとても大切にせよと言われます。

何故なら、赤ちゃんは先祖の色々なところを持ち合わせてこの世に生を受けるからです。強いところもあれば、弱いところもあります。僕らが子供の頃は麻疹などはわざわざもらいに行く習慣がありました。子供のうちにしておくことで軽くて済むだけではなくて身体が丈夫になると年寄り達が知っていたからです。

昨今の育児は熱を嫌い、下痢など少し具合が悪くなると親たちはオロオロします。実は我が家もそうでした。ところが考えてみれば、昔から知恵熱とか言って、何度も熱を出しながら子供はスクスクと成長してゆくものだと気がつきました。

大人でも苦労によって成長してゆくことを見れば当然のことですが、親は子供のことになると我が子可愛さのあまり、なかなかそうは思えません。

僕らは親と離れて暮らし、同時にお年寄りが受け継いできた本当の知恵を捨てて生きて来ました。最近、これはひどい「エゴ」ではないかと思うようになりました。田舎に親を残し、且つ自分の心配を消すために子供に熱を出させないように下痢をさせないようにしている。「自分が困る」ことを避けているだけではないのか?

僕は今のアトピーや喘息などのアレルギー疾患の異常なまでの増加はここに原因があるのではないかと想像しています。何故なら予防接種の義務化や子供への抗生物質の投与の増加とこれらの病気の増加が比例しているからです。

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<NO.10 ホメオパシー大百科事典:02/09/19>

今秋、初心者にも専門家にもとても分かりやすいホメオパシーの本が出ます。 多分、今後10年はこれを越えるものは出ないと思います。事典とは言え気持ちの籠もった名著だと思います。極めて重厚且つ緻密な内容の割に価格は抑えてあり好感が持てます。

「ホメオパシー大事典」(大槻真一郎監修/産調出版刊)

僕は大槻先生にも授業で教えて頂いていますが、76才ながら意気軒昂。奥様の病気を機会にホメオパシーに興味を持たれ、ご自分がされてきた、薬学・錬金術・天文学の観点から、70才を越えてからホメオパシーの研究と教育を始められました。明治薬科大学名誉教授。

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