気を静める

振り返ってみると体調が悪化した時は大抵自分の「気が上がって」いたことに気がつきました。脳卒中の場合、根底に強い不安を抱えているせいなのでしょうか、気持ちの変化がすぐに頭に影響してきます。そうなると気分が悪いだけでなく、本当にまた 体調までどんどん悪くなるような感じがします。結果的に本当に悪くなって寝込んだり、痙攣発作を起こしたりしたことが何度あったことでしょう。病院へ行っても根治出来ない以上自分で治すしかありません。その時の有効な方法の一つが「気を静める」ことでした。その具体的方法をご案内したいと思います。

<目次>
NO.1 風
NO.2 スワイショウ
NO.3 呼吸法1
NO.4 呼吸法2
NO.5 愉気法(手当法)
NO.6 中村天風氏
NO.7 西洋の気の医学
NO.8 祈りの効用
NO.9 生と死の間にある気

 ・・・NO.9で一旦終わります・・・

<NO.1 風:01/04/04>

「気を静める」話を始めたいと思います。「気」の専門家ではありませんから何分 自己流のことも申し上げるかも知れません。僕はいわゆる「気功」というものは1度しか経験がありません。気功師が少し離れたところから「気」を送りそれに身体が反応 するものです。実はこれを受けたのは2000年3月が初めてでした。

確かに暖かな感じがしてその方の動きに合わせて僕の身体は動いたようです。自分では目をつぶっていましたから彼はそうした動きをさせようと働きかけをしたのだと思います。 

何を感じたかといえば「風」です。
その風に乗るように身体を楽にしていたらその方の思い通りに動いたようです。彼に言わせればこんなに良く反応するのは初めてだと言われました。「へえ、そんなもんですか。」という感じしかありませんでした。もちろんこれで麻痺が随分と改善したわけではありません。でもそれ以来今に至るまで身体の血行がとても良くなったような気はします。そして「自発動」という手足が自然に微動する現象が良く起きるようになりました。リハビリのような「身体的」なアプローチとは違う内面的なエネルギーの発揚を感じます。

僕は「気」については何らかの影響が身体に及ぼされると考えています。

東洋医学では人の身体は「気・血・水」の3要素の流れから出来ていると捉えています。「病」とはこれらのうちどれかの流れに滞り「つまりドブ化する」ことであると言います。治療はそのドブの原因を取り除き「本来の流れ」を取り戻していくことと 位置付けています。そしてとかく上がりがちな「気を静める」ことが身体にとても大切なことであると言っています。

僕は気功にせよその他の「気」にせよ自分自身の「気の流れを良く」し、「気を静める」働きかけを意識して続けるところから「本来の自分」を取り戻すベースになるのではないかと考えます。

次回からは具体的なトレーニングをご紹介します。

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<NO.2 スワイショウ:01/04/14>

これは太極拳で使われる「気」の流れを良くする基本体操です。僕はこれを「セルフリハビリ」を考案されたタオ・プレイスの茂呂先生から教わりました。すでに5年は 続けています。実感として身体の柔らかさを確認するのに役立ちます。自分のどこに 固く動かしにくいところがあるかすぐ分かります。リハビリをサボると即身体に現れます。血流が良くなり、気の流れも良くなるという事です。確かに気持ちも静まって来ます。どうぞお試し下さい。

●「スワイショウ」の実際

1,足を肩幅に開き立ちます。

2,身体の力を出来るだけ抜きゆったり立ちます。足下だけはふらつかないように重心をしっかりお腹の下に落としましょう。

3,背骨を軸にして腰を捻転します。左右に交互に捻転します。扇風機の首振りみたいにひねって自然に止まったら元に戻します。手腕が身体に巻きつくようになればうまくいっています。丁度デンデン太鼓のようになる感じです。

4,肩肘などは腰の動きについて自然に身体に巻き付くように回転します。肩・肘に力を入れて振らないように注意しましょう。

5,15分は続けましょう。でも無理は禁物です。そして回転が途中で止まったら無理せず止めましょう。

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<NO.3 呼吸法1:01/04/25>

気の流れを良くする一番簡単で効果的な方法は「呼吸法」です。人にとってほとんどの身体の運用は脳の一部(視庄下部付近)を元に自律神経系が支配していますから心臓の拍動を早めたり胃腸・肝臓などの働きを調整することは普通は不可能ですが「呼吸」だけは唯一随意的に関わり合うことが出きる部分です。自発的に身体をコントロールして行けることが昔から「健康法」として注目されてきた理由なのかも知れません。

呼吸法は身体的な運動の面よりイメージ療法というか瞑想的な要素も大きいと思います。呼吸法をしながら身体を駆けめぐる気の流れを感じることが大切です。これもいろんな流派?があります。僕の知っているのは「気の呼吸法」と「正心調息法」です。今回はとりあえず前者のご紹介をしておきます。

<気の呼吸法>

1)まず姿勢は椅子座り又は正座又はあぐら又は寝ても良い。何でも良いというのが嬉しいですね。ただ意識としては「身体の重み」が下にあることを感じることが 前提です。椅子ならお尻の下か下腹部の丹田(恥骨あたりのようです。)に重心を感じて下さい。「重みは下」と言ってみましょう。寝た場合は背中が床に接している部 分全体に「重みは下」と口に出して言うとより明確になります。言うことで意識はそこに定まります。この定めることは入り口ですが続けてみないと体得出来ません。

2)目を閉じます。

3)「呼(吐ききる)」から先にします。
まず身体中の悪いものをすべて吐ききるつもりで「呼」を行います。時間はゆっくりゆっくり口から少しずつ出します。自分の息がずっと先にあるところに届くイメージをしながらするとゆっくり大きく吐き出せます。これであなたの身体の悪いものは出きってしまいます。自分が水瓶だとすれば水瓶の水が減っていく感じです。頭の先まで満ちていたものが次第に減って足先から最後の水が出きってゆきます。

4)吐ききったところで1.2秒息を止めます。

5)次に「吸」に入ります。
ゆっくりゆっくり吸い込んでいきます。空気を吸うというよりはこの身の回りにあるすべてのエネルギーが体内に次第に満ちてくるイメージをして下さい。 「呼」と逆に足の方から「水」が溜まってゆくように感じて下さい。最後脳に満ちてきます。エネルギーがいっぱい入り切ったところで終了。

6)吸いきったところで1.2秒息を止めます。

これで1クールです。

時間的には最初は朝晩5分ずつから始めては如何でしょうか。次第にこの時間を伸ばしましょう。身体の蘇りを体感出きるようになると嬉しくて自然にしたくなります。最終目標は自分で決めて下さい。朝晩30分ずつ出きるようになればベストです。

ポイントはゆったりした気持ちですることです。そして出来るだけゆっくりとしてみましょう。何秒かけてとかは個人差がありますのでこだわらない方が良いでしょう。(以前は何秒にこだわっていましたがあまり意味がないと思っています)長い息は「長生き」につながるとよく言われます。
これのみで末期ガンの方の余命が伸びた話をしばしば耳にします。

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<NO.4  呼吸法2 :01/05/02>

2つ目の呼吸法は「正心調息法」です

提唱者は塩谷信男医学博士。1902年生。東大医学部卒。一昨年はまだ生きておられたはずです。その後確認はしていませんが生きておられれば今年99歳のはずです。確か一昨年この先生のセミナーがあると知人が言っていました。これが最後のセミナーかも知れないと・・・。
彼は基本的に酸素の重要性を改めて説いておられます。若い頃病弱だった彼が自分の患者の病気治しや自らの体験から考え出したのがこの「正心調息法」です。詳しくは「大健康力」(ゴルフダイジェスト社刊)をご覧下さい。
何故「ゴルフ・・・社」かと言いますと彼はエイジシューターを何度も達成しているからです。この説明は省きますがともかくすごいことです。ゴルフをする方はご存じですね。

この呼吸法はともかく出来るだけ酸素を効率的に体内に取り込んで60兆個ある細胞の隅々にまで供給することがポイントです。でもその手法は意外にも念の力を使う部分があり科学者がある極みにまで到達すると一種独特の「神秘」の世界まで感じるものかも知れません。「気」的世界に非常に接近しているのには驚きました。

この呼吸法は「正心」と「調息」からの2段構えです。
この二つが表裏一体となって健康と長寿そして幸福実現をもたらすということです。「科学的にどうなんだ?」という批判を随分浴びておられますが90歳を超えて尚ゴルフをしてエイジシューターを狙っている人に「何をか言わんや」です。批判はまず自分でしてみてからするべきでしょう。

正心は・・・読んで字のごとく正しい心の使い方をするということです。呼吸法を行うときはもちろん生活全般特に注意せよと言っています。3つの心とは

1.ものごとをすべて前向きに捉えること
2.感謝を忘れないこと
3.愚痴をこぼさないこと

です。
極めて精神主義的に聞こえます。でも長命という事実ほど恐ろしく説得力のあるものはありません。塩谷氏は科学者であり「気」などと言っていませんからこのギャプに僕は最初驚きました。

そして、調息。これは腹式呼吸法です。
日本古来からある様々な呼吸法を研究した結果考案したものと彼は言っています。

1.姿勢
・背筋を伸ばして座る。どんな座り方でも良いが背もたれにもたれず、肘もかけない。
・手は「鈴の印」。身体の前で指をからませるように手を握る。利き手親指が上になるように。両親指が上に来る。優しく包むように。
・身体の疲れやすい人は仰向けに寝ても良い。手は体側に伸ばす。

2.息法

・吸息 鼻から静かに息を吸い込む。胸いっぱいに肺底まで吸う。
・充息 吸い込んだ息を下腹(丹田)に押し込む。息を止めたまま丹田に力を込め数秒こらえる。(もちろん押し込むつもり)
・吐息 鼻から静かに息を吐き出す。腹の力を静かに抜いてへこませる。
・小息 小さな呼吸を一つする。

これで1クール。

これを1日25回する。分けてしても良い。そして多くしてもかまいません。
これが終わったら静かにゆっくり10回呼吸をして終える。

そして・・・
呼吸の間にするのが「想念」を使うことです。
1.吸息と充息の間は次のように想いを込める。
「丹田に宇宙の無限力が納められた。全身に満ち渡り全身がまったく健康になった。**病が治った。」

2.吐息の間は次のように
「全身がきれいになった。全身の細胞が蘇った。」ここで言う「想念」とはイメージのことです。1.でも2.でも生き生きとした自分の姿を映像化することです。

如何でしょうか?一応本を見ながら書きましたが、僕は必ずしもこの通りしなくて良いと思っています。大切なのは「想念」を呼吸法に取り入れてすることでしょう。それが彼のオリジナルだからです。これを繰り返していると感じるのは自分の「イメージを身体に込めて行く」気がしてきます。

ご健闘を祈ります。

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<NO.5  愉気法(手当法) :01/05/09>

「野口整体における愉気について」

いまでは名前を知る方も減りましたが野口晴哉氏は日本の「気の世界」の大御所的な存在です。
彼の人間の捉え方は「もの」として捉えることの間違いを指摘し「純粋に精神的存在」としています。

彼の施術(治療)の基本はまさに潜在意識を活用することで心身に内在する力を引き出し、それをどう引き出すかが治療技術だとしています。
人の身体を健康に保つには外部のものではなく本来内在している生きる力を使えと繰り返し述べています。そういう状態が「整体」と定義し、普通その言葉からイメージされる「ぽきぽき」するものは彼の言う整体ではありません。それはカイロであり柔整骨です。

整体とは悪いものを食べたら吐き、身体に悪いものは下痢して排出し、消化の悪いものを食べたら胃が痛いと感じる身体です。そして時に風邪を引き熱を出して汗をかいて治って行く。そういう敏感な身体こそ本来あるべき健康体=整体としています。
こういう身体になるためのコツはあるのです。つまり整体における日常の運動は内発的な「活元運動」であり、「愉気」という「手当て法」の有効性を言っています。 「手当て法」についてはご存知のとおり痛いところに手を当てると何となく安心したり痛みが軽くなることで皆さんご経験済みかと思いますがあれは気のせいではありません。「何らかの効果」があるのです。

私の不思議な経験をご紹介します。

以前何度も不調で寝込んだことがあるのですが、その時眠る前に家内に「愉気(手当て法)」をしてもらっていました。頭の手術部分に手を当ててもらうだけです。10分くらいでしょうか。
一眠りした起き掛けに不思議なことが起きました。鼻から蒸気のような「冷気」がシューと出るのです。結構な勢いです。音が聞こえるくらいです。「シュー」と。1度ならず2度ならず3度の経験があります。3度目は何と「しゅー・・パン!」とはじけたのです。こちらがびっくりするくらいのものです。
皆さんは信じられないと思うでしょう。最初は自分でも寝ぼけているに違いないと思ったものです。1度なら私もそう思ったかもしれません。でも3度もあるとさすがに 認めざるを得ませんでした。第一私は寝覚めは悪くないのです。そんな錯覚を何度もすることはない自信があります。
そしてそういう現象のたびに次第に身体は楽になったのです。

もう一例ご紹介します。

半年ほど前に家内が油で火傷をしました。すぐに冷やしましたが左手の親指とひとさし指の間に手の大きさと同じ位の大きな水ぶくれができるほどひどいものでした。医者には行かずひたすら「愉気」をしました。
3ヶ月後にはほとんど分からない状態まで回復。今は良く見ないとまったく分かりません。痕もほとんど残っていません。家内は子供の頃足に火傷をしたことがありそ の痕はいまだに残っていますが、中年になって火傷のレベルは数段ひどかったものの方が良く回復しています。
足のほうはお湯だったそうですから100度までのはずです。油の方は恐らく200度は超えていたでしょう。

手から出ているのは「気」です。その力は即効性はないかも知れませんがじっくり続けていると大きな効果をもたらすようです。

野口氏は戦時中疎開先で似たような2人の小児麻痺児の回復について書いています。一人の方はお母さんが毎日のように後頭部に「愉気」を続けていた。もう一人は効 くはずがないと何もしなかった。この2人の子供が何年かしてであったときにそのあまりに大きな違いは誰の目にも明らかだったと。

「愉気」の方法は「愉気法」という本にあります。する方は何も考えず、ただ手を置くことだけです。「治そうとか自分から気を出そう」と気張ったりしないことです。 ただゆったりとした気持ちでゆっくり呼吸をしましょう。何も考えない何もしようとしないときに気は一番出るようです。

簡単でしょう。自分でしても構いません。自分の傷跡や手術した場所に手を当てる時間を持ちましょう。

あなたも鼻から「シュー」と出るかも知れません。

問い合わせ先
<野口整体は「(社)整体協会」で指導・教育が行われています。>
具体的には言葉ではお伝えし切れませんので実際にお近くの指導者に手ほどきされることをお薦め致します。
本部(東京) 電話033−700−5550
愛知支部     052−936−2895
京都支部     075−461−7170
大阪支部     06−6226−0104
兵庫支部     0798−73−2494
福岡支部     092−522−3155
北海道支部    0123−23−9297

*その他、岡山、広島、山口、香川、神奈川、米子、静岡、長野に支部があります。詳細は各支部にてお問い合わせ下さい。

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<NO.6  中村天風氏の気の哲学 :01/05/16>

脳卒中発症以来生死の境を右往左往し、その後も何だか今日は生きて帰られないかもなどという生活をしていると次第に「自分は生きているのではなく何者かに生かされているのだ。」と感じるようになりました。
大病をした方は多分似たようなことをお感じになったのではないでしょうか。心を強く持てと言われても意外に心は頼りになりません。心は身体の状態に引きずられるからです。
社会復帰の途上、僕はどうしようもなく落ち込んで(身も心も)しまったことがありました。このまま本当におさらばかなと思いました。でもその時心の奥には不思議と「暖かな南風」が吹いていることに気がついたのです。
「こんなに苦しいのにこんなに辛いのに何故南風なんだ?」

その時は良くわかりませんでした。

その後、人から勧められるままに中村天風氏の「成功の実現(日本経営合理化協会)」という本に出会いました。価格は12,500円。今時恐ろしく高い定価がついていました。藁にもすがる気持ちで購入し読んでみると「人が生きる意味」もそしてあの「南風の意味」もそこには書いてあるではありませんか。

「この身体も心も自分ではない。あるのは気というガスだけだ。これが生命の正体であり、こいつを生かしてやれば病気は自ずから消えて行く。」

ご存じの方も多いでしょうが中村氏は明治9年生。自分自身悪性結核で死に直面し、当時日本最高の名医北里柴三郎博士に40才まで生きられないと見放された男です。それでも自分は治るはずだと信じて海外に密航するのです。欧米に高名な医師や哲学者を訪ねても自分の心身を癒してくれる人物は見つかりませんでした。
結局、万策尽きて死を覚悟しての帰国途上スエズ運河を渡る際、インドのヨガの聖人に出会うのです。ヒマラヤ山麓で彼の指導の元修行するうち、やがて生命の本質を会得し、死にかけていた身体が完治し、肺がかなり障害を受けた身体で92歳まで生き抜きました。

病を得た私には彼の一言一句が胸に響き今でも苦しい時、この本のページをゆっくりとめくることがあります。12,500円がこんなに安いものだとは思いませんでした。僕がそこで知ったのは「生命を輝かすこと」が生き抜くための唯一最高の方法だと言うことでした。

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<NO.7  西洋の気の医学「ホメオパシー」 :01/05/24>

ここまでを振り返ってみると「気」とは「生命力」ということがおわかり頂けると思います。

さて、ぼくは「気」の考え方は東洋特有のものとずっと思ってきましたが間違いでした。欧米には今の医学の主流=西洋現代医学と対極に「ホメオパシー医学」があります。ここには「気」という言葉とは異なりますが「バイタル・フォース」という生命力の根幹を表現する概念があります。「ホメオパシー」はこのバイタル・フォースの働きを正しい状態にすることを治療の基本にしています。これまでご紹介した気の世界や漢方よりも精緻で気的雰囲気を持っている驚くべき医学です。むしろ医学と言うよりは哲学に近い雰囲気さえ持っています。

片手間でご紹介するにはあまりにも大きな内容ですので別途ページを変えてご案内してゆこうと考えています。乞うご期待!

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<NO.8  祈りの効用 :01/05/31>

昨夏、宮古島へ旅しました。

島には宇宙からのメッセージを受信するという摩訶不思議な石庭がありました。新城定吉さんという方がその庭の創造主です。

彼は都会でサラリーマンをしていました。20年前、60才近くになったころ天からメッセージを受けたそうです。「宮古島に帰れ!そして、おまえの家の山の中に眠っている石を掘れ!」

彼は半信半疑ながらも帰って山の中のそれらしきところを掘って見ました。すると大きな石が出てきました。大変な数の石です。何かに取りつかれたように彼は掘りつづけました。実は今も尚掘りつづけているそうです。(奥さんは気が触れたと思い、違う場所で住んでおられるようです。)

経営コンサルタントの船井幸雄氏は毎年ここを訪れるそうです。船井氏によればこの場所は地球のエネルギーが噴出している特に強烈な場所であると新城さんに言ったそうです。そうしたポイントを「竜穴」というらしい。

そんな話に惹かれて石庭を訪れた2日目にあるタクシーの運転手さんと知り合いになりました。結局彼の言うままに自宅まで案内され、お昼ご飯をよばれました。調理は彼自身がしてくれました。郷土料理の「ゴーヤチャンプル」をとても美味しく頂きました。

廊下を隔てた向こうの部屋に大きな仏壇を見つけたので、お愛想のつもりで「立派な仏壇ですね。」と何気なく言うと陽気な彼は急に改まった様子で、ぼそぼそと話してくれました。

「実はあたしは、昔ひどい不良でした。中学1年の時にはもう酒・タバコ・・・不良がすることは全部やってました。お母さんが見るに見かねて17才の時に結婚相手を見つけてきました。 それが今の女房です。」

「それでもなかなか悪い癖は抜けず相変わらず無茶ばかりしてました。ある日バイクで大事故を起こし重傷を負いました。頭をやられたせいで左半身不随になったんです。」

(えっ!僕と同じだ)

「それをお母さんが助けてくれました。お母さんが一心不乱に祈ってくれたおかげであたしは元通りの身体に戻してもらいました。」
彼のお母さんは創価学会の熱心な信者だそうです。池田大作氏と写った写真も置いてありました。

聞きたいことはありましたがそれ以上尋ねるのは失礼な雰囲気でした。
でも、何故かその時彼と彼のお母さんが大きな仏壇に向かって二人で祈っているイメージは鮮明に出てきました。

聖書を見るまでも無く深い信仰で病気が治る話は時に聞きますがこうした不可思議な場所で偶然出会った方にこういう話を聞くということそのものに偶然とはかたずけられない「何か」を思わずにはいられませんでした。

今年に入ってある代替医療の研究者のお話を伺う機会に恵まれました。その中にも「祈りの効果」の話が出てきてドキッとしました。
米国では科学(医療分野)的に「祈り」の研究を進めています。そして「何らかの」効果が認められるという結論に至ったらしいのです。「思いや願い」という想念のエネルギーはどうも存在するようです。これも「気」のひとつだと思います。

ちなみに彼は麻痺の後遺症は跡形もありませんでした。麻痺していた左腕はむしろ普通の方よりも太くたくましく見えました。そして彼のお母さんは80代で今だご健在とのこと。

(尚、僕はあまり敬虔とは言えないクリスチャンです。念のため・・)

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<NO.9  生と死の間にある気 :01/06/09>

自分は死にかけて気がついたら生きていた。母は死んでそのまま生き返ることが無かった。この違いについて僕は今でもよく考えることがあります。

人の死を間近に見ると人の生きる原動力はどこにあるのかすごく不思議です。
例えばこの目の前にあるパソコンは本当に便利で人間以上に相当に高度な内容の働きをします。ではパソコンは本質的には「何で」動いているのでしょう?

ハードでしょうか?ソフトでしょうか?

イヤ、どちらでもありません。それは「電気」です。何だ馬鹿馬鹿しいと思わないで下さい。

この例えが良いのかどうかは分かりませんが、「生」とはコンセントに電源コードが入っていてスイッチONの状態。「死」とははずれて元に戻らない状態。と言えるのではないでしょうか?

「電気」があって初めて高性能なハードもソフトも力を発揮します。そもそもこの言葉「電気」はどうして「気」という字を使っているのでしょう。見えないからでしょうか?ご存じの方、教えて下さい。

僕はこれまでお話してきた気を静め・流れを良くする方法など(呼吸法・手当法・生き方・祈り)はすべて人にとっての電気の力を高めることにつながることを実感しています。

この人の身体に出入りする電気のようなもの・・・。???。一体これがどこから来て死後どうなるのでしょうか?・・・僕にはさっぱり分かりません。
でも確かなのは人の生命や健康について考えるときこの疑問解明は避けて通れない問題だと思っています。

あなたも一緒に考えてみませんか?

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「気を静める」はここで一旦終わりとします。ここまで読んで頂きありがとうございました。続きは今勉強している西洋式気の医学=「ホメオパシー」に引き継いで行きたいと考えています。

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