「野口整体における愉気について」
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いまでは名前を知る方も減りましたが野口晴哉(はるちか)氏は日本の「気の世界」の大御所的な存在です。
彼の人間の捉え方は「もの」として捉えることの間違いを指摘し「純粋に精神的存在」としています。
彼の施術(治療)の基本はまさに精神の中核である潜在意識を活用することで心身に内在する力に注目し、それをどう引き出すかが治療技術だとしています。
人の身体を健康に保つには外部のものではなく本来内在している生きる力を使えと繰り返し述べています。そういう状態が「整体」と定義し、普通その言葉からイメージされる「ぽきぽき」するものは彼の言う整体ではありません。それはカイロであり柔整骨です。
整体とは悪いものを食べたら吐き、身体に悪いものは下痢して排出し、消化の悪いものを食べたら胃が痛いと感じる身体です。そして時に風邪を引き熱を出して汗をかいて治って行く。そういう敏感な身体こそ本来あるべき健康体=整体としています。
こういう身体になるためのコツはあるのです。つまり整体における日常の運動は内発的な「活元運動」であり、「愉気」という「手当て法」の有効性を言っています。
「手当て法」についてはご存知のとおり痛いところに手を当てると何となく安心したり痛みが軽くなることで皆さんご経験済みかと思いますがあれは気のせいではありません。「何らかの効果」があるのです。
私の不思議な経験をご紹介します。
以前何度も不調で寝込んだことがあるのですが、その時眠る前に家内に「愉気(手当て法)」をしてもらっていました。頭の手術部分に手を当ててもらうだけです。10分くらいでしょうか。
一眠りした起き掛けに不思議なことが起きました。鼻から蒸気のような「冷気」がシューと出るのです。結構な勢いです。音が聞こえるくらいです。「シュー」と。1度ならず2度ならず3度の経験があります。3度目は何と「しゅー・・パン!」とはじけたのです。こちらがびっくりするくらいのものです。
皆さんは信じられないと思うでしょう。最初は自分でも寝ぼけているに違いないと思ったものです。1度なら私もそう思ったかもしれません。でも3度もあるとさすがに
認めざるを得ませんでした。第一私は寝覚めは悪くないのです。そんな錯覚を何度もすることはない自信があります。
そしてそういう現象のたびに次第に身体は楽になったのです。
もう一例ご紹介します。
2000年夏、家内が油で火傷をしました。すぐに冷やしましたが左手の親指とひとさし指の間に手の大きさと同じ位の大きな水ぶくれができるほどひどいものでした。医者には行かずひたすら「愉気」をしました。
3ヶ月後にはほとんど分からない状態まで回復。今はまったく分かりません。痕もほとんど残っていません。家内は子供の頃足に火傷をしたことがありそ
の痕はいまだに残っていますが、中年になって火傷のレベルは数段ひどかったものの方が良く回復しています。
足のほうはお湯だったそうですから100度までのはずです。油の方は恐らく200度は超えていたでしょう。
手から出ているのは「気」です。その力は即効性はないかも知れませんがじっくり続けていると大きな効果をもたらすようです。
野口氏は戦時中疎開先で似たような2人の小児麻痺児の回復について書いています。一人の方はお母さんが毎日のように後頭部に「愉気」を続けていた。もう一人は効
くはずがないと何もしなかった。この2人の子供が何年かしてであったときにそのあまりに大きな違いは誰の目にも明らかだったと。
「愉気」の方法は「愉気法」という本にあります。する方は何も考えず、ただ手を置くことだけです。「治そうとか自分から気を出そう」と気張ったりしないことです。
ただゆったりとした気持ちでゆっくり呼吸をしましょう。何も考えない何もしようとしないときに気は一番出るようです。
簡単でしょう。自分でしても構いません。自分の傷跡や手術した場所に手を当てる時間を持ちましょう。
あなたも鼻から「シュー」と出るかも知れません。
<問い合わせ先>
野口整体は「(社)整体協会」で指導・教育が行われています。具体的には言葉ではお伝えし切れませんので実際にお近くの指導者に手ほどきを受けることをお薦め致します。特に「活元運動」は実際に手ほどきを受けないとご理解頂けないと考えここでは説明を避けました。
本部(東京) 電話03−3700−5550
愛知支部 052−936−2895
京都支部 075−461−7170
大阪支部 06−6226−0104
兵庫支部 0798−73−2494
福岡支部 092−522−3155
北海道支部 0123−23−9297
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