|
|
e−医療ジャーナリスト
|
|
|
オギノの一筆啓上
120204 素晴らしい空想
『空想は意志の力より強い。重苦しい意志を持つより、素晴らしい空想をしてみることから人の夢は実現に向かい始める』
これは、整体法の創始者〜野口晴哉(はるちか)氏の言葉である。
僕が半身麻痺になり、何が何でも元通りの身体に戻りたいと死に物狂いでリハビリをしていた頃、必死にすればするほど身体は緊張して、なかなか動きは戻らなかった。そして過度の緊張が、自分の心身全体をも苦しめていた。強い意志を持つことも大切だが、強すぎる心持ちは、麻痺をより助長してしまうことすらあるようだ。
その後、何年かして、強すぎる心を持たなくなった頃に、再度リハビリをしてみたら、ほぼ緊張せずに楽な動きが出来るようになっていた。麻痺した左手や腕は、相変わらず思うようには動かないが、全身の緊張がすっかり消えていることに、リハビリの先生も自分も驚いた。以前ウンウン唸りながら動かしていた左腕の動作が楽に出来るようになっていた。
その時以来、心と身体が密接につながりを持っていることを知った。
自分を病の状態に閉じ込めているのは脳細胞の不備だけではない。心持ちの不備がより大きな病の元ではないかと思う。
次は3月始め頃にお会いしましょう!
|
PROFILE |
|
1955年 /岐阜県生まれ
1979年 4月/京都大学経済学部卒
1979年 4月/旭化成工業(株)入社
1994年11月/脳卒中で倒れる。39才。
2000年3月/同社 退社。45才。
(補)
1976年 秋/京都にて劇団「卒塔婆小町」
(後の「そとばこまち」)旗揚げメンバー
現在も関西のお笑いサラリーマン劇団 「満員劇場御礼座」所属 |
|
イラスト by
Kaori |
|