食事による予防の実際1(no.1-no.10)

ここでは「分子栄養学」を基本に据えて僕が学んだ「生活習慣病予防」の知見や実感を織り交ぜながら日常での食事による予防の実際についてご案内致します。出来るだけ分かりやすく、実行可能な範囲でのご提案に出来ればと望んでいます。
ここでは僕の一番感心が深い脳卒中・心臓病などの「血管障害の予防(再発)対策」を主体に述べたいと考えています。また勉強しながらの提案でもありますので自己矛盾することも出てくるかも知れません。この点ご了解下さい。おかしな点は容赦なくご指摘下さい。

<目次>
1.土産土法と旬
2.和食を心がける
3.腹7分目
4.血をきれいにする青味魚とレバー
5.電子レンジはガンの元
6.「逆さ仏現象」と「ぼけ防止」
7.ストレスは卵で解消
8.血圧対策にはリンゴ
9.卵を食べよう
10.魚介類で良いコラーゲンを作る

no.11以降は「食事と予防の実際2」に続く→→→ 食事予防の実際2

1.土産土法と旬  01/03/12

土産土法とはその土地で取れたものを食べることです。海外からの輸入品が増えていますが安いというだけで選ぶというのは問題が大きいようです。新鮮さだけでなく日本人には日本食が最も合うように「食性」というものが生命体にはあるようです。
そして「旬」のものを食べましょう。これも原理に叶っています。農薬も少なくて済みますし、季節のエネルギーが一番多いはずです。最近若い方でイチゴの旬が冬だと思っている人が多いようですが見た目はきれいでも力のない果物と考えた方が良いと思います。
これらを「身土不二(しんどふじ)」と言う言い方もあります。


2.和食を心がける  01/03/16

僕の母方の曾祖父の享年は96歳。祖父は88歳。祖母は88歳で存命。父方の祖父母は2人とも83.4歳でした。最後の最後は寝込みましたが皆、元気でした。ボケや寝たきりという言葉とは縁がなかったものです。医学が発達すると将来平均寿命は100歳になるという説もありますが、僕は医学だけでは寿命改善は無理な話と思います。

それはともかく、長命の先祖が何を食べていたのかを振り返ることはとても大切だと思っています。「玄米。味噌汁。納豆。漬け物。天然塩。黒砂糖。野菜の煮物。魚の煮付けか塩焼き。そば。せんべい・あられ・饅頭。お茶。・・等々。」僕は子供の頃彼等と一緒に食事するのが嫌でした。逆に食べなかったものは何かと言えば、「パン。バター・チーズ。牛乳。肉。ハム・ソーセージ。シュークリーム。珈琲。」僕の好きな物ばかりです。
先祖達は皆痩せていました。結構食べていたようにも記憶していますが、よく身体を 動かして働いていたように思います。そして食事の前後には必ず感謝の言葉がありました。

和食しか食べられなかった先祖を見直してみると下手な「栄養学」より有意義だと思うようになりました。昔よく聞いたカロリー偏重の「栄養学」は最近TV・雑誌でも見ません。僕は病気して以来彼等のした食生活を目指しています。

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3.腹7分目  01/03/25

江戸時代末期の稀代の観相家水野南北は「運命を切り開く」には食事が肝要と言い続けました。彼がしつこく繰り返したことは「食べ過ぎるな」「小食の習慣をつけよ」 ということばかりでした。今だ彼を越える観相家はないと言われるのはこの見立てが 多くの人の運を開いたからに違いありません。
僕自身、病気して以来一日も早く体力を回復させようと随分いろいろしてきたつもりですが、いくら焼き肉を食べても、天ぷらを食べても、うなぎを食べても簡単には元気を取り戻すことは出来ませんでした。身体が辛いときほど小食の方が良かったという実感があります。

こんな経験から僕は病気上がりは特に小食が大切と考えるようになりました。普通の時は「腹7分目」特に体調の悪いときは「腹6分目」が結局内臓など身体への無用な負担が減ることで回復力が上がると考えています。「栄養」があるからとお腹に詰めすぎるのは考えものです。「少な目にバランス良く」を心掛けてみませんか。断食も多分こうした理由で効果的なのでしょう。でもそれは充分回復してから挑戦してみる方が安全だと思います。あるいは「断食療法」の専門医の指導を受けることをお薦めします。

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4.血をきれいにする青味魚とレバー  01/03/30

当たり前ですが健康な身体を作るためには「血」が良くないといけません。僕達の身体の60兆個の細胞を作るのは「血」だからです。良い血に必要なのは栄養はもちろんですが「酸素」がとても重要です。この酸素を運ぶ役割をするのが「ヘモグロビン」です。「ヘモグロビン」が良いほど酸素の多い赤いきれいな血であると言えます。

「ヘモグロビン」を作るためには鉄・銅・ビタミンA・B・C・M(葉酸)が必要です。鉄は有名ですからご存知でしょうが「ほうれん草」「レバー」に多く含まれます。気をつけたいのはきちんとした「有機農法」のほうれん草でないと鉄分が非常に少ないことです。鉄は地中から摂るわけですから化学肥料だらけの土では力がないと思ったほうが良いかも知れません。選んでください。間もなく「有機」の表示基準も厳しくなるはずです。うちでは義母が畑で作った野菜かインターネットで購入しています。特に根菜や緑黄食野菜にはこだわっています。ご参考までに我が家で注文しているのは「ぶどうの木」さんからです。
ぶどうの木

銅は青味魚です。サバ・アジ・イワシがその代表です。干物ではなく出来るだけ「生にちかい状態」で食べましょう。
ビタミンA・M(葉酸)はレバー・緑の野菜。ビタミンBは豆類・海草・卵黄・豚肉。木の実。ビタミンCは果物類です。

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5.電子レンジはガンの元  01/04/05

「活性酸素」は身体にダメージを与える諸悪の根元だと多くの方がご存じだと思います。ガンはもちろんのこと動脈硬化などの原因と言われています。活性酸素を生み出す原因はストレス・激しい運動・排気ガス・タバコ・農薬・紫外線がよく言われています。

もう一つ「電子レンジ」が問題であることは知られていません。この機械は食品に瞬間的に熱を出させるものですから食品から酸素を奪います。酸欠の食品が身体に入ると体内の酸素は食品に奪われて行きます。細胞の酸欠状態を一番好むのは「ガン細胞」なのです。過去、我が家でもどれだけこれを使ってきたか分かりませんが、これを知って以来(昨年末)、我が家では一切使わなくなりました。何でも煮るか焼くか炊くかするようにしています。
活性酸素を除去する食品はまた別途ご案内したいと思います。

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6.「逆さ仏現象」と「ぼけ防止」  01/04/28

先週、故郷の友人から連絡がありました。高校の同級生の訃報でした。くも膜下出血 による突然死だそうです。事情をきくと親が病気であったことと県庁の仕事のリストラの影響であったらしいと友人は言いました。
親が長生きして子供が早く亡くなるのを「逆さ仏現象」と言うようです。同級生の場合は詳しくは分かりませんが、親の病気への心労と仕事の心労が重なっていたことは容易に想像出来ます。食事の問題と同程度以上にこころの問題も大きいと思います。僕自身同じ状態で倒れましたから。

さて、今の時代は医学の発達により平均寿命が延びていると言われますが言葉通り受け取るのは問題です。この数値は乳幼児の死亡率が激減したことと過去のご老人の余命傾向値を元にした推定値です。しかも内容は昔に比べ寝たきりや「ぼけ」は激増しています。喜んで良いのか分かりません。その面倒をみる中年・壮年が仕事も家庭も重荷の重なる時期に加えて、親がそんな状態になったらひとたまりもありません。「親孝行」の文字はかすんで行かざるを得ません。

恐らくほとんどの方は「自分は死なない・ぼけない・寝たきりにならない」と思っていることでしょう。大病をした僕ですらそうなんです。死なない人はいないのに、ぼけずに、寝たきりにならずに死ねる確率も低いのにどうしてこう思うのでしょうか?不思議ですね。
「ぼけ防止」の一つの有力な方法は市販の胃薬・風邪薬を飲まないことです。アルミが入っているからです。僕は最初嘘だと思いました。でも元製薬メーカーの方の話しでは社員は絶対に飲まないそうです。それを聞いてもう飲んでいません。親しい方に内部事情に詳しい方がおられるなら一度確かめてみて下さい。

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7.ストレスは卵で解消  01/05/03

僕はとても優秀な治療師でアトピーだった方を4人知っています。治療家でもなかなか対応が出来ないのがストレスマネージメントのようです。
ストレスは心だけで受けとめると思っていませんか?

ストレスは一旦心で受けとめますが当然ながら身体に大きな影響を与えます。特に副腎に強いダメージが出てきます。ここは重要なホルモンをコントロールしているところですから身体中に影響が出てきます。特にアレルギーの病気に大きく関係しています。
最近「パントデン酸」という言葉を時々聞きますがビタミンB5のことです。これが不足すると副腎にすぐダメージが出てきます。

これは卵、たらこ、牛乳に入っています。卵は良いものを食べましょう。有精卵を食べて下さい。アレルギーの方は選択に迷うかも知れませんが出来る範囲で試してみて頂きたいと思います。アレルギー対策でこれらを食べられない方はローヤルゼリーが良いかも知れません。

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8.血圧対策にはリンゴ  01/05/04

青森県と秋田県の方の平均の塩分摂取量はほぼ同じだそうです。ところが高血圧の比率は青森県は高くない。これは「リンゴ」の影響が大きいと言われています。欧米でも「リンゴ」は「医者要らず」との名称があるほどに身体に良いと言われてきました。リンゴの中にある栄養素「カリウム」の力が大きいようです。
元々人は塩がないと生きていけません。上杉謙信が武田信玄に塩を送ったという話はあまりにも有名です。スナック菓子などに使われている塩は化学塩が多く感心しませんが最近どこにでも売っている「天然塩」は微量ミネラルを含み、取りすぎに神経質にならないですみます。気になる方はリンゴをよく食べましょう。(但し、なるべく農薬の少ないものを選んで下さい。)

寒い土地に住む人は体温を上げる必要があって、塩分を多く摂るように先祖代々の知恵としての習慣が伝わったのだ。と言う説も信憑性があります。
「医学的常識」はある部分だけしかデータとして採用しない例も多くあり、しかも医師はその根拠まですべて確認して言っているとは限りません。先祖の知恵の方が正しいこともありえます。普通に考えておかしいと思うことは確認して判断してみませんか。

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9.卵を食べよう  01/05/11

子供の頃、家では鶏を飼っていました。近所の家も大抵同じでした。僕の朝の仕事は鶏小屋に行って卵を取って来ることでした。親鳥の嘴におののきながらも素早く卵を彼等から失敬し、そのまま食卓に運びました。まだ産み立ての暖かい卵を熱いご飯にかけて醤油を少したらして「卵ごはん」をかき込みました。これは世界で一番美味いもんだとその頃信じていました。学校に出かける時、鶏と目を合わせないように走って行ったことを思い出します。でも翌朝も同じように失敬しました。

大人になって卵のコレステロールの問題を聞いた時はショックでした。最近、これは 誤解であることが分かり、ホッとしています。
卵でコレステロールが高くなるという実験結果を出したロシアの科学者は卵など食べたこともない草食動物のウサギを使用していたのです。この話が世界中に誤解されて伝わりました。その後イギリスではこれは意味のない実験であると専門家が訂正したそうですが、日本では今だにこの実験を信じて「卵への誤解」を言い続けている医師も多いようです。
皆さん卵を食べましょう。非常に栄養バランスの高い「食品の王様」です。そして食べるなら「有精卵」を選びましょう。「生命のエネルギー」がそれには入っているからです。

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10.魚介類で良いコラーゲンを作る  01/05/19

娘が側わん症になって以来知り合った治療家の方が「身体を支えているのは骨ばかりではありません。身体をしっかり支えているのはコラーゲンのお陰です。コラーゲンは筋膜・骨膜と言う形で骨や筋肉・内臓をしっかり支持する働きがあります。」と教えて頂きました。「家」に例えたら骨は柱に当たり、コラーゲンは壁や筋交いに当たると言えるでしょう。これが人体の3割ほどあるというから驚きです。これが弱いとどうなるかと言えば胃下垂など内臓の下垂状態、それによる頻尿、歯槽膿漏、骨折、くも膜下出血、身体の歪み、そして身体・顔のたるみ(しわ)など様々な支障が出てきます。

コラーゲンはタンパク質で出来ます。良質のタンパク質がしっかりしたコラーゲンを作るのは言うまでもありません。
良質のタンパク質は卵、しじみ・青味魚といった魚介類に多く含まれます。肉類では鶏肉・豚肉のタンパク質が良質です。

大切なことを一つ。血管はタンパク質とビタミンCによってその質が決まります。レモンや果物類も一緒に摂るようにしましょう。突然死の多いくも膜下出血になりにくくなります。


「食事と予防の実際2」に続く→→→ 食事予防の実際2

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